高次脳機能障害(記憶・記銘力障害、注意障害、感情抑制障害):7級4号(17歳女性・福岡県)

高次脳機能障害(記憶・記銘力障害、注意障害、感情抑制障害)により7級4号を認定された事例

⑴ 事故の概要と障害内容
  被害者(当時17歳)が自転車で通学中、交差点に差しかかった際、左方から進行して
 きた普通乗用自動車と出会い頭に衝突し、脳挫傷、外傷性急性硬膜下出血、外傷性
 くも膜下血腫の傷害を負った。
  被害者は、高校3年生(女子)であったが、授業中に教師が話す内容を筆記することが
 できないなど、新しいことが覚えられない「記憶・記銘力障害」や、1つのことに
 集中できず、話し出すと止まらず話し続ける「注意障害」、友人との会話の中で突然、
 怒りだすなどの「感情抑制障害」が後遺症として残存したもの。

⑵ 立証上の問題点と着眼点
  入口要件となる意識障害は、JCSは初診時100、GCSは11であり、
 32日後に改善し、要件はクリア。
  脳MRIで軽度の点状出血が見られる。
  17歳という年齢から、相当度において回復が見られると判断したことから、
 医師やPТ・OТとも打合せを行い、リハビリを通じて、回復度と障害残存度を
 立証していくこととした。

⑶ 立証作業
 ア リハビリ計画書を重視
   要リハビリ患者様には、毎月、リハビリ計画書が作成され、計画に沿った
  作業内容と、その結果が記録される。
   これを入手することにより、回復状況も失語症の残存状況も把握できる
  ことから、この計画書をベースに一表化して、症状の推移を表出した。
 イ 学校関係者・家族・友人からの「日常生活状況報告」を詳細に聴取
   各学年の担任教諭から、授業中における筆記の困難度や記憶障害、注意障害
  の内容を記録化した。
   友人より、感情抑制障害の内容を記録化した。
   さらに、家族より、全ての障害を「日常生活状況報告」及び別紙にまとめて
  いただき、記録化した。
   その結果、後遺障害等級認定の結果通知書にも家族の申告内容を重視され、
  「軽易な労務以外の労務に服することができないもの」と判断されるに至った。   
⑷ 認定結果と感想
  いつものことながら、高次脳機能障害の入口要件の充足性、画像判断、
 神経心理学的検査など、全ての要件を満たす必要があることから、医師や
 PТらとの信頼関係を保つことが第一と考え、医療従事者に接していきました。
  生活面の支障状況も広範囲な角度から細かく押さえたことにより、
 7級の認定獲得に至ったと考えます。
  クライアント様は、大学進学こそ断念したものの、美容専門学校に進まれ、
 新たな分野にチャレンジされています。

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