腰椎捻挫(加齢変性のMRI画像所見あり):14級9号(50代男性・福岡県)

加齢変性による腰椎のMRI画像所見であったが、神経学的所見と治療状況の推移により症状の一貫性を立証し、14級が認定された事例

⑴ 事故の概要と障害内容
 普通乗用自動車を運転中、交差点において右方から進行してきた車両と出会い頭により衝突し腰椎捻挫の傷害を負い、腰背部痛、右下肢の強い痺れが残存した。

⑵ 立証上の問題点と着眼点
 当職によるMRI画像の読影により、腰椎のL3/4~L5/S1椎間板の水分含有量が減少し、椎間孔の狭窄を認めた。
 いずれも硬膜嚢の圧迫は認められるも、神経根の圧迫は認められなかった。
 強い疼痛は、硬膜嚢の圧迫によるものと判断されるが、神経根の圧迫は認められず、12級の該当性は否定されると判断した。
 外傷性を示唆する高輝度変化は認められず、加齢変性のみが目立った画像所見であり、クライアント様の年齢も57歳であるため、12級はおろか、14級さえも認められない可能性があると判断した。
  こういったケースで、いかに立証すべきか・・過去の認定事例、非該当事例をもとに対策を検討する。

⑶ 立証作業
 面談時において、当職が膝蓋腱とアキレス腱の反応を打鍵器で確認したところ、右下肢の反応が健側である左側より弱いことを確認した。
 そこで、クライアント様に同行し、医師面談を行い、症状と事前の腱反射の結果をお伝えし、腱反射テストを含む必要最小限の神経学的テストを依頼し、後遺障害診断書を作成して頂いた。
 医師の診断においても、下肢の深部腱反射において、膝蓋腱とアキレス腱が、いずれも「減弱」反応を呈していたことは言うまでもない。
 さらに、薬の種類や投薬状況、薬の変遷、リハビリ記録をデータ化して、認定資料とした。

⑷ 認定結果と感想
 結果は、読み通りの14級9号を認定。
 認定結果通知書には、このように書かれていました。
 〈理由〉
 ・・・症状の裏付けとなる客観的な医学的所見に乏しいことから、他覚的に神経系統の障害が証明されるものとは捉え難いものの、・・・受傷当初から一貫してその症状が認められる等、治療状況や症状経過等を勘案すれば、将来においても回復が困難と見込まれる障害と捉えられることから、「局部に神経症状を残すもの」として、別表第二第14級9号に該当するものと判断します。 以上

  加齢変性の強い画像であってもネバーギブアップです。

  全ては、クライアント様の利益のために・・・

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