局部に神経症状を残すもの:14級9号(30代女性・福岡県)

醜状障害での申請依頼を受けたが、クライアント様の醜状が認定基準に
該当しなかったことにより、視点を変えて、神経症状として異議申立を
行った結果、14級9号を認定。

⑴ 事故の概要と障害内容
  被害者が原付バイクを運転中、右前方を走行していた普通乗用自動車が
 左折したことにより巻き込まれ左鎖骨幹部骨折、左肋骨骨折の傷害を負い、
 鎖骨部の手術痕が醜状として残存したもの。

⑵ 立証上の問題点と着眼点
  鎖骨部の手術痕は、直創であり、また、外貌(首から上の部位)でないため、
 胸部及び腹部の全面積の4分の1以上の瘢痕でなければ認定されることは
 なく、等級も14級にとどまる。
  当事務所において創傷痕を見分する限り、認定要件を満たす程度の傷では
 なかった。
  そこで、クライアント様に疼痛の有無をお尋ねした結果、鎖骨部周囲の
 疼痛や感覚の鈍い症状のあることが明らかとなった。

⑶ 立証作業
  クライアント様に「醜状障害では認定できないこと」をお伝えし、
 仮に認定されたとしても14級にとどまるため、同じ14級であれば、
 神経症状を評価対象とすべきであることをご説明のうえ、申請方針を
 確定いたしました。
  そのうえで、クライアント様に同行し、医師面談を行い、圧痛・知覚鈍麻の
 有無を後遺障害診断書に記載していただくようお願いをしました。
  さらに、レセプトに加え、調剤報酬明細書を取り寄せ、処方されている
 鎮痛薬をピックアップして表計化し、症状の一貫性を立証いたしました。

⑷ 認定結果と感想
  結果は、読みどおり、「局部に神経症状を残すもの」として14級と
 なりました。
  立証作業は、必ずしもクライアント様の要求どおりに行うとは限りません。
  認定結果を見通し、最善策を選びます。
  醜状障害であると、神経症状に比べ、認定後の賠償額が下がります。
  それもあって、神経症状での評価を選んだのです。
  全ては、クライアント様の利益のために・・・

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