左肩鎖関節脱臼:12級5号(20代男性・長崎県)

⑴ 事故の概要と障害内容
被害者が運転する二輪車が交差点に進入した際、右方から進行中の加害車両と出会い頭の衝突し、転倒。転倒時に路面で左肩を強打したことにより、左肩鎖関節脱臼の障害を負う。

⑵ 認定上の問題点と着眼点
当職による事前の可動域評価として、健側の3分の2以下であることを確認。しかしながら、治療医でのMRIは撮影されておらず、医師もXPにより肩鎖 関節脱臼が確認されているため、必要ないとの判断。肩鎖関節脱臼では、肩関節の可動域制限に加え、肩関節の変形障害も対象となります。ここは関節の可動域制限と変形障害の2本立てで臨みたいところであるが・・なお、変形障害での認定には、醜状障害と異なり、自賠責調査事務所職員による面接調査はない。したがって、写真により、「変形」をいかにして表現するかが認定の分かれ道となるのです。

⑶ 立証作業
病院に付添同行し、可動域計測により、健側の3分の2以下であることは立証できたが、MRI撮影には医師の承諾を得られず、仕方なく、初回申請では、変形障害のみでの12級獲得を狙う方針としました。肩鎖関節が脱臼したことにより、肩上部がコブのように変形するのが特徴では あるが、肉眼では変形を確認できるものの、写真によると変化が確認しづらい。こんな時、一眼レフカメラが有効、そして、撮影角度を調節して、変形を表現しました。

⑷ 結論と感想
予測通り、肩鎖関節脱臼による変形障害により、12級5号と認定されました。撮影方法が功を奏した。しかし、やはり、MRI画像がないため、可動域制限の評価はなされていません。再度、医師にお願いし、何とかMRI検査実施に持ち込むことに成功。しかし、検査結果では、関節唇や腱板損傷が明らかでないため、クライアント様とも協議し、画像鑑定機関にて鑑定を依頼中。これを基に肩関節可動域制限3分の2以下の評価として、12級、結果として 併合11級を狙う予定です。11級と12級と大きな差はないと思われるかもしれませんが、「変形障害」のみ評価だと、労働能力の喪失という観点では低評価となり、クライアント様に適正な評価(最終的な賠償額)がなされないために頑張っております。異議申立(再申請)の結果は、あらためてご報告いたします。
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